目 次
【3人展を終えて】
会期中は、梅雨入り、台風接近・・・と好天の日ばかりではありませんでしたが、それにも拘わらず、沢山の方々にお越しいただいて、盛況のうちに終えることができました。
ありがとうございました。
昨年の5月に3人展開催が決まり、単にスペースを3分割するだけのグループ展ではなく、作品そのものをコラボさせる真の意味のグループ展にしようと準備を進めてきました。
とはいえ、お互いがどのような作品を創作しているのかは、搬入当日まで全く知らなかったのですが、それぞれの作品が、空間にバランスよく収まり、調和していたように思います。
『ことだまの幸』
-ことばは不思議、ことばは恐ろしい、よいことばを使えばよい結果になる-
古代より、言葉そのものに霊力が宿り、言葉を口に出すと、その内容が実現する、幸福がもたらされると信じられてきました。
『想』-やむことのない-(左)
『創』-ひたむきに-(上)
『奏』-風のように-(右)
『遊』-たくさんあそぼうね-(下)
【コラボ作品】
今回の3人展の特色の一つが4回のゲリラパフォーマンス・・・
お客様が増えてこられたタイミングで、小路さんが会場の酒処・伏見に因んで手透き和紙を使って創られた、立体の徳利とお猪口に、野村さんと私の筆を入れました。
【ナイトミュージアム】
時々に違う建物の窓から入り込む光は、時々に違う雰囲気を醸し出し、自然の演出家として作品の見え方を微妙に変えてくれました。
それをきっかけに、台風接近の薄暗い日に、思いきって空間の明かりを全て消してみたところ、上部のヤマタノオロチの眼光の鋭さが際立ったり、スタンドの灯りがとても柔らかく感じられたりして、急遽、その夜限定の「ナイトミュージアム」開催となりました。
【思いもよらぬ、スペシャルなライブ】
会期中にお客様で来られた「タンゴ・グレリオ」の米阪さんがギター演奏を、また別な日には、「音庭園」の村田さんがピアノの演奏、と思いがけなくご披露くださり、とてもスペシャルな展覧会になりました。
「タンゴ・グレリオ」の米阪 隆広さん
【ラ・ネージュの空間】
今回は何と言っても、ラ・ネージュの空間ならではの立体の造形物が映える展覧会でした。
『日中、それぞれの作品のエネルギーがぶつかり合いと融合を繰り返し、溢れ出したその熱が龍の如く上昇し、上空でヤマタノオロチに姿を変える。そして、空間が静寂に包まれた深夜には、身をくねらせて溜め込んだ熱を放出、翌朝には、何もなかったように、おとなしく冷めた身体を横たえている・・・』
そんなことを想像しました・・・
会期中、台風接近の日はさすがに少な目でしたが、その日以外は連日沢山のお客様で『同時代の茶室 ラ・ネージュ』は賑わっていました。
また、展覧会の時は、いつものことながら不思議なことが起こります。今回は、グループ展なので尚更です。今回も野村さんのお客様と私のお客様が、30余年の時を隔てて、思いがけない再会をされたり、以前、小路さんのご近所にお住まいだったとか・・・また、私のお客様が、亭主の四方さんと同じ目的で2日後に、同じ場所を訪れていたりとか・・・驚くことばかりでした。
これは、実は、偶然のようで偶然ではない、神様のプログラミングなのかと・・・
作品のエネルギーのみならず、何かを引き寄せるこの地のエネルギー、建物のエネルギー、ご来場のお客様それぞれのエネルギー、そして、企画してくださったラ・ネージュさん、あらゆる方々のエネルギーのコラボでした。おかげさまで、心に残るよい3人展となりました。茶室亭主の四方さんに心より御礼申し上げます。
今少し余韻に浸り、これをステップにして次に進みます。
酒匂 溪香
1年前、仲良しのアーティスト3人がラ・ネージュで集った時に・・・そう、動き出しました。
それぞれの『そう』から生み出される作品が、ラ・ネージュの空間でどのようにとけあうか楽しみです。
出展者は
『想』 言の葉=酒匂溪香
『創』 光造形=小路隆
『奏』 風画=野村昌司
☆ゲリラ的にパフォーマンスも有ります
開催期間 2019年6月25日(火)~30日(日)
開場時間 午前11時~午後6時
(入場料 500円)
☆高校生以下とリピーターは無料
☆お茶も出ますよ
会 場 La Neige (ラ・ネージュ)
京都府京都市伏見区桃山町立売58
電話 0798-33-1666
(亭主 四方 携帯)